民法37条2項・5項の「第三者」
民法94条2項の「第三者」
虚偽の意思表示の当事者またはその一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った者のこと(最判昭和42年6月29日判時491号52頁)。民法96条2項の「第三者」
法律行為の当事者以外の誰か。96条1項が予定している詐欺は法律行為の相手方が行う詐欺ですが、同条2項の予定している詐欺は、法律行為の相手方以外の誰かが欺罔行為を行うものです。民法96条3項の「第三者」
詐欺による意思表示の当事者およびその包括承継人以外の者で、詐欺による意思表示によって生じた法律関係に対し、新たに別の法律原因にもとづいて、詐欺による意思表示の取消を主張する者と矛盾する法律関係に立つに至った者(注釈民法(3)96頁)。民法99条2項の「第三者」
本人と代理人以外の人。民法107条2項の「第三者」
復代理行為の相手方のこと。民法109条の「第三者」
本人から「あの人は私の代理人ですよ」という表示を受けた人。民法110条の「第三者」
無権代理人が行った権限外行為の相手方になった人。民法112条の「第三者」
代理権消滅後に行われた代理行為の相手方。民法116条の「第三者」
こちらを参照。民法122条の「第三者」
取り消されるべき行為(追認の対象になる行為)の当事者以外の人。なお、このただし書は不要らしい。民法166条2項の「第三者」
始期付権利または停止条件付権利の目的物を占有する人。民法177条の「第三者」
当事者もしくはその包括承継人でないすべての人を指すのではなく、不動産物権の得喪および変更の登記欠缺を主張するにつき正当の利益を有する人のこと(大連判明治41年12月15日民録14巻1276頁。登記欠缺を主張して物権変動を否定できる人は制限されました。なお、登記が必要な物権変動には制限がありません。同日民録14巻1301頁)。民法178条の「第三者」
引渡しのないことを主張するにつき正当な法律上の利益関係を有する人(大判大正8年10月16日民録25巻1824頁)。177条と同じ制限説。民法179条の「第三者」
たとえば、乙所有の土地に甲が1番抵当権、丙が2番抵当権を有していて、甲が乙から土地所有権を取得した場合での、2番抵当権者丙のこと。民法184条の「第三者」
あらたな間接占有者のこと(なお、本条の「代理人」「本人」「第三者」の語は、直接占有者、従来の間接占有者、あらたな間接占有者を指しています)。民法204条1項2号の「第三者」
新たに代理占有の本人となるべき人。民法269条の2第2項の「第三者」
たとえば、甲の所有地上に、乙のための地上権が設定されており、乙が地表部分を利用しているときに、丙が地下を利用したいと考え、丙のために区分地上権が設定された場合の丙のこと。民法335条3項の「第三者」
不動産について、登記をした質権者・抵当権者・特別の先取特権者、第三取得者のこと。民法336条の「第三者」
不動産について、登記をした質権者・抵当権者・特別の先取特権者、第三取得者のこと。民法342条の「第三者」
債務者以外の人が質権設定契約をした場合のその人。質権の物上保証人。民法352条の「第三者」
質権設定者・債務者以外のすべての人(厳密に言えば質権設定者以外の人となるが、質権設定者が債務者でない場合には、債務者にも対抗できると解されているので。注釈民法(8)300頁)。民法364条の「第三者」
第三債務者以外の、質権の設定がなかったことを主張するについて法律上の利益を有する第三者、すなわち、質権の目的たる権利自体に法律上の利害関係を有し、質権の設定によりその利益を害せられるべき関係に立つ人のこと(大判昭和10年1月12日判決全集14・10。注釈民法(8)351頁)。質入債権の譲受人、差押債権者、質権者など。民法365条の「第三者」
民法369条の「第三者」
物上保証人となった人のこと。民法378条の「第三者」
抵当不動産の第三取得者のこと。民法398条の4第2項の「第三者」
根抵当権者と根抵当権設定者以外の人のこと。後順位抵当権者、転抵当権者等。民法398条の22第1項の「第三者」
2人います。「第三者(A)に対抗することができる賃借権を取得した第三者(B)」とします。「第三者(A)」=賃貸借契約の当事者以外の人。
「第三者(B)」=対抗要件を具備した賃借権を有する人。
民法409条の「第三者」
債権者・債務者以外で、選択権を有する人。民法411条の「第三者」
選択債権発生後選択までの間に、選択された目的物について権利を取得した第三者(注釈民法(10)172頁)。民法414条2項の「第三者」
代替執行を行う人。民法466条2項の「第三者」
債権の譲受人、転付債権者など。民法467条1項の「第三者」
民法467条2項の「第三者」
→債務者「その他の」第三者と、債務者「以外の」第三者参照民法469条の「第三者」
指図債権譲渡の当事者&当該債権の債務者以外の人。民法467条の「第三者」と同じだと思う。民法474条の「第三者」
債務者以外の人。民法477条の「第三者」
債権者・弁済者以外の人。民法505条2項の「第三者」
相殺禁止特約のある債権を譲り受けた人など。民法515条の「第三者」
債権者の交代による更改契約の当事者以外の人。当該契約の当事者は、新旧両債権者と債務者(注釈民法(12)490頁)。ということは、第四者?この規定の趣旨は、第1の更改契約がなされた後に、第2の更改契約が当事者の通謀によって日付をさかのぼらせる形でなされた場合に、第1更改契約の新債権者を保護すること。この規定が想定している「第三者」の典型は、この第1更改契約の新債権者。民法518条の「第三者」
旧債務の物上保証人のこと。民法520条の「第三者」
たとえば、甲の乙に対する債権が丙の担保権もしくは用益権の目的となっている場合、甲の債権が乙に帰属しても、当該債権は消滅しない。この場合の丙。消滅する債権について法的に保護された利益を有する人(注釈民法(12)508頁)。民法537条の「第三者」
第三者のためにする契約によって権利を取得する人。民法538条の「第三者」
第三者のためにする契約によって権利を取得する人。民法539条の「第三者」
第三者のためにする契約によって権利を取得する人。民法545条1項ただし書の「第三者」
解除の遡及効により害される人(直接効果説)。解除前に登場した人に限られる。解除された契約から生じた法律効果を基礎として、解除までに、新たな権利を取得したもの(我妻『民法講義Ⅴ 債権各論上巻198頁』)。民法572条の「第三者」
担保責任を負わない旨を約した関係にある人達以外の人。民法581条の「第三者」
買戻特約の当事者以外の人。民法594条2項の「第三者」
転借人のこと。民法612条2項の「第三者」
転借人または賃借権の譲受人。民法625条の「第三者」
労働契約の当事者以外の人。民法626条の「第三者」
民法658条の「第三者」
寄託契約の当事者以外の人。受寄者から寄託物を保管するよう頼まれた人。民法660条の「第三者」
寄託契約の当事者以外で、受寄物について所有権・使用権・担保権等を有する人や、寄託者に対して金銭債権を有する人。民法676条の「第三者」
組合契約の当事者以外の人。民法689条の「第三者」
民法714条の「第三者」
責任無能力者、監督義務者以外で、責任無能力者の不法行為の被害者。民法715条の「第三者」
被用者の不法行為の被害者。民法716条の「第三者」
請負人の仕事によって損害を受けた人。民法720条の「第三者」
民法754条の「第三者」
夫婦以外の者であって、所有権や地上権等の権利を取得した者(注釈民法(20)353頁)。民法756条の「第三者」
特定承継人を含む夫婦の財産に利害関係のある人のこと(注釈民法(20)372頁)。民法759条の「第三者」
民法761条の「第三者」
日常家事に関する法律行為の相手方となった人。民法784条の「第三者」
認知者および被認知者以外の人。民法829条の「第三者」
民法830条の「第三者」
民法854条の「第三者」
民法857条の2の「第三者」
民法859条の2の「第三者」
民法866条の「第三者」
民法902条の「第三者」
相続分の指定を委託された人。相続人・包括受遺者が含まれるかについて議論あり(注釈民法(25)158頁)。民法905条の「第三者」
民法908条の「第三者」
民法909条の「第三者」
遺産分割前に遺産上の権利を譲り受けた人。民法945条の「第三者」
すべての人(注釈民法(25)484頁)。民法998条の「第三者」
民法999条の「第三者」
民法1000条の「第三者」
遺贈の目的物に対して地上権や賃借権、担保権を有する人など(新版注釈民法(28)250頁以下)。民法1006条の「第三者」
遺言執行者になり得る資格を有する人。単独相続人も含まれるらしい(新版注釈民法(28)294頁・295頁)。民法1016条の「第三者」
遺言執行者に代わって職務の全部を引き受けて遺言を執行する、いわゆる履行代行者(新版注釈民法(28)343頁)。以上です。
0 件のコメント:
コメントを投稿