2014年2月18日

招集手続の瑕疵と取締役会決議の効力について争われた最判昭和44年12月2日民集23巻12号2396頁をメモ

判例を勉強するときは事実関係も把握するのが大事。分かってはいるんですが、雑に読んでしまいがち(とくに百選を読む際)。なので、最判昭和44年12月2日民集23巻12号2396頁(百選66事件)についてじっくり読んでみます。

【横領罪】委託信任関係が要件となるのはなぜか

横領罪は、「自己の占有する他人の物を横領した」ときに成立します(刑法252条1項。以下、刑法の条文は条数のみで表記)。明文上、252条1項から確認できるのは、横領罪の客体が「自己の占有する他人の物」であることと、実行行為が「横領」であることです。

しかし、横領罪の成立には、行為者の財物の占有が委託信任関係に基づくこと(委託信任関係)が要件になるとされます(東京高判昭和25年6月19日)。252条1項の横領罪は委託物横領罪と表現されることもあります(単純横領罪とも)。条文に書いてないのになぜこの要件が要求されるのか、考えます。

2014年2月17日

書見台のススメ

教科書を読みながら六法から条文を引いたり、レポートを作成しながら資料を読むの、大変ではないですか?一日程度なら苦痛ではないかもしれませんが、毎日になると相当なストレスです。首が痛くなります。

もし同じようなストレスを抱えているのでしたら、書見台がマジオススメです。


数ある書見台の中でこれをオススメする理由は、値段の割にしっかりしているからです。左右のアームは独立していますし、アームの動きが前後でなくワイパーなので、本の反発に負けることが少ないです(今のところありません)。傾斜も自由に調整できます。プラスチックなので安っぽく見えますが、本を置いてしまえば自分からは台が見えないので気になりません。判例六法プロフェッショナルなどの厚さでも使えるし。検察講義案などのA4サイズの本を置いて使ったこともあります。

これを買ってからパソコンでの資料作成がとても楽になりました。パソコンの画面から横にスライドするだけで資料が読めるのがこんなに楽ちんだとは。頭を移動させずに目線を動かすだけなのがストレス低減になっているようです。机にベタ置きだと、どうしても頭を動かさなければならないので。

書見台のおかげでブラインドタッチができるようになったといっても過言ではありません。肩もこらないし。各法科大学院は新入生に配布するべきだと思います。

クロロホルム事件(最決平成16年3月22日刑集58巻3号187頁)について

クロロホルム事件(最決平成16年3月22日刑集58巻3号187頁。百選Ⅰ64事件)についてメモ。早すぎた結果の実現の問題。

【刑法】答案を「書ける」ようになった後は、「できる」ようになるための勉強方法として、事例問題を作るのも有効だと思う

教科書・判例集を読み、刑法理論の骨格を掴むことができれば、形としては刑法の答案になります。なので、刑法は一番早く答案が「書ける」ようになる科目といわれます(参考:刑法答案の書き方)。

2014年2月16日

取締役権利義務者について、会社法854条による解任の訴えを提起できるか?

できません(最判平成20年2月26日民集62巻2号638頁。H20年判決。百選47事件)。

募集株式発行差止請求権についての要件事実的検討(不公正発行の場合)

違法な募集株式の発行に対する措置のひとつとして、効力発生前の差止請求があります(会社法210条。以下、会社法の条文は条数のみ)。これがなされるときの主張反論について考えます。

なお、他の措置としては、効力発生後(株式発行後)の無効主張(主張方法は訴えのみ。828条1項2号または3号)、関係者の民事責任追及(423条1項、212条参照)があります。また、新株予約権についても同様の差止請求権が認められており(247条)、その主張反論も同じうようなものになると思われます。新株予約権の不公正発行を争う場合にも主要目的ルールが適用されるので(東京高決平成17年3月23日判時1899号56頁(百選98事件)参照)。